技能実習から特定技能への移行戦略
試験免除ルートと試験受験ルートの使い分け
技能実習2号を修了した外国人は、技能試験・日本語試験が免除で特定技能1号に移行できます。同一分野であれば最もスムーズな移行ルートです。なお2027年には技能実習制度が「育成就労」に移行する予定で、現在の技能実習生は制度変更の影響を把握する必要があります。
対象者: 技能実習2号を修了した、またはまもなく修了する外国人で、日本での継続就労を希望する人。
最新法改正情報
2024年6月に「育成就労法」が成立し、2027年頃までに技能実習制度から育成就労制度へ移行する。育成就労は「人材育成」と「労働力確保」を目的とした制度で、1〜3年の就労を通じて特定技能1号の取得を目指す。最大の変更点は「転籍の原則自由化」で、一定条件下で転職・就職先変更が認められる見通し。
ケース別 審査ポイントと対策
ケース1:同一分野での移行(試験免除)
低リスク状況
食品製造業の技能実習2号を修了し、同じ食品製造業で特定技能1号に移行する
対策
技能実習修了証明書・技能実習評価試験合格証明書・雇用契約書(新しい受入企業)・在留資格変更許可申請書を揃える。現在の実習先と新しい就業先が同一の場合は手続きがさらにシンプル。
ポイント: 移行申請は技能実習の在留期限が切れる前に行うこと。実習修了後60日以内に申請が必要で、期間を超えると試験免除の特典が失効する可能性がある。
ケース2:異分野への移行(試験受験が必要)
要注意状況
縫製業の技能実習2号修了後、外食業の特定技能1号に移行したい
対策
移行先分野の特定技能評価試験と日本語試験(JLPT N4以上 or JFT-Basic)に合格する必要がある。試験勉強と並行して新しい就業先を探す。特定技能評価試験は分野ごとに試験日・場所が異なるため、早めにスケジュールを確認する。
ポイント: 異分野移行は試験合格が大前提。試験の受験機会は分野によって年数回しかないため、計画的に受験スケジュールを組み立てること。
ケース3:育成就労制度への移行(2027年〜)
要注意状況
2027年に技能実習制度が廃止され「育成就労」に移行する。現在の技能実習生が新制度下でどう対応すべきか
対策
現在の技能実習2号修了者は、移行期間(2027〜2032年頃)は従来通り特定技能への移行が可能な経過措置が設けられる見込み。育成就労は1〜3年で特定技能1号への移行を目指す制度で、転籍の自由度が従来より高くなる。
ポイント: 2027年以降の新制度では、技能習得と同時に転籍の自由化が実現する見込み。現在の技能実習生は育成就労制度の詳細が固まる前に、行政書士に相談して最新情報を入手することを推奨。
よくある失敗と注意点
技能実習の職種・作業名と特定技能の分野の対応関係を確認せずに移行手続きをすると、試験免除が適用されない場合がある。事前に対応表(出入国在留管理庁公表)を確認すること。
技能実習期間中に不正行為(契約外就労・失踪等)があった場合、特定技能への移行が制限される。技能実習中のルール遵守が特定技能取得の前提条件。
行政書士に無料相談
在留資格の申請は書類の準備や入管への対応など複雑な手続きが伴います。専門の行政書士が無料で相談を受け付けています。